FAQ in arowana-ML

 FAQとは Frequently Asked Question の略で、よく出る質問のことです。
 ここでは arowana-ML でやりとりされた質疑のうちのFAQと思われるものをまとめてみました。
 回答にあるのはメンバーの個人的見解、経験、ショップでの伝聞等が入り交じっています。「あなた」の正解でないことは充分あり得ますし、MLメンバーの総意とも限りませんのでその点は御留意下さい。
 (文責:ML管理人)

項目

  • 龍魚の種類、見分け方
  • 水槽・設置
  • 水質
  • 病気・けが
  • その他

    < 龍魚の種類、見分け方 >

    Q: 個体の選び方のポイントは何ですか?
    A: 「自分が気に入ったもの」 … (^^; これだけではあんまりですね。
     人気の紅龍、過背金龍に絞りますと、紅龍の場合、色を気にするのであれば一番はじめに胸鰭の色をチェックするのが良いそうです。後方三鰭が赤くても、胸鰭が薄いのは色の乗りが少ないそうです。逆に、胸鰭が濃い色をしている個体は、唇や後方三鰭も赤いし将来期待できるそうです。あと、鱗底ですが... 背中(第5〜6列)の方の鱗底に輝きが見られるのは、将来背中まで色が乗るタイプだそうですが、オレンジで終わってしまうケースが多いようです。
     過背金龍の場合、幼魚時代の背中が白い方が、成長してからも金が乗りやすいようです。あとは、鱗の並びが綺麗なこと、背鰭の根元の細かな鱗がはっきりしていること、鰓と目の間にある3本線(「耳」とも呼ばれる)が輝いていることなどがポイントとして挙げられます。
     照明で印象がかなり変わることも気を付けておいた方が良いでしょう。

    Q: バンジャールレッドって何ですか?
    A: 南カリマンタンのバンジェルマシンの周辺の河川に生息する全身がレモン色の輝きのない魚あるいは紅尾金龍のような背中の黒い魚と、サンタルンからきたスーパーレッドとの交配種で三鰭だけが黄色、橙色、赤色になる魚です。また、「バンジャール」というのはインドネシア語で「並みの」「ひとならびの」と言った意味があるので、それに引っ掛けて命名されてもいるのでしょう。現在ではスーパーレッドとの交配が進んで体も黄色や橙色になる魚もいるようです。体型が綺麗で価格が安く混泳用に最適といわれています。

    Q: スプーンヘッドとはどう言った形状なのですか?
    A: 頭の上部がスプーンの様にしゃくれている別名シャケ顔と呼ばれるもので、辣椒紅龍の特徴と言われていましたが頭の形と種別の関係は単純ではないようです。

    Q: 雌雄はどこで判別するのですか?
    A: 明確な判断基準は残念ながらありません。3歳ぐらいになって発情期に入ると「ブブブー」と鳴くのが雄とも言われますが、鳴いていた個体が産卵したという報告もありますのでやはり明確な基準ではないようです。

    Q: 血紅龍と辣椒紅龍はどう違うのですか?
    Q: 血紅龍の中で赤いものを辣椒紅龍と呼ぶのですか?
    A: 血紅龍と辣椒紅龍は別物で共に「野生個体」に対する名称です。カリマンタンのカプアス川上流のセンタルン湖北部に生息するのが血紅龍、同湖南部に生息するのが辣椒紅龍。「血」も「辣椒」も「大変に赤い」という意味の中国語的表現で、紅龍がそのものの色をしているとは考えない方が良いです。種類が違うので優劣を付けるのは好みでしかありません。どっちが赤いのか?という質問は「みかんとオレンジとどっちがおいしいですか?」という質問と同程度でしょう。
     繁殖個体は様々な交配が行われていますので、上記名称を使うのは最早ふさわしくありません。勿論血紅龍系とか辣椒紅龍系ということはありますが、純血はほぼ無いと思った方が良いと言う話もあります。と言うのは、血紅龍で2〜3歳、辣椒紅龍では4〜5歳まで全く発色が始まらないことがままあり、それではクレームが多く予想され商品としては問題があるので、発色の早い橘紅龍系との交配が普通に行われているからだとのことです。

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    < 水槽・設置 >

    Q: どのぐらいの大きさの水槽があれば良いのですか?
    A: 底面積が1500x600は欲しいところです。奥行きは出来れば700以上。また、奥行きが少々(800とか)あったとしても幅1200ではヒネることなく終生飼育するのは無理だと思った方が良いです。理想は幅は体長の3倍以上、奥行きは体長+α以上、体長60cmとすると1800x700以上となります。高さについては単独飼育ならば500もあれば宜しいのではないでしょうか?もちろん高くて何も問題は無い、と言うよりかえって望ましいですが、高さを増すとブ厚いアクリルが必要で水槽価格が跳ね上がります。
     ただし、もし混泳を考えるなら「逃げ」の意味で高さは必要となります。高さ800ぐらいあると混泳の小競り合いが緩和されるようです。

    Q: 1500のオーバーフロー水槽でいくらかかりますか?
    A: あくまで1例ですが、金額は万単位で、水槽本体:13, 濾過槽:3, 台・コンパネ:4, ポンプ:3, 濾材:2, 水中蛍光灯・ヒーター:3, その他に蓋や配管材料等の合計30万円程度となります。

    Q: アクリル水槽は最初にアク抜きが必要ですか?
    A: 特にアクというものは心配することはないですが表面に何か付着しているといけませんので、最初はスポンジ等で軽く拭いて、それから水を張り、1週間位回してからその水を全て捨てて、もう一回水を入れ替えればOKです。

    Q: 底砂を敷いて水草を植えるのは無謀でしょうか?
    A: メンテナンスを充分に行えるのであれば無理ではないでしょう。底砂を敷いて水草を植えた水槽で魚を飼育するのは60cm水槽では一般的ですが、ネオンテトラのような小型魚が数十匹程度なので少々手抜きの管理でも維持できるのです。150cm水槽にアロワナの成魚を飼育する場合、60cm水槽で換算すればネオンテトラ200匹ぐらいに相当するでしょうか。その場合でも水草水槽の維持は不可能ではないでしょうが、かなりこまめなメンテナンスが必要なことは容易に想像できますね?その手間をかけるのが無理だと思ったらベアタンクにするのが無難です。あるいは3m水槽に1匹で飼育するとか。

    Q: 幼魚のうちから大きな水槽で良いのですか?
    A: ショップの水槽と差がありすぎると脅えてしまうかもしれません。そんな場合はセパレーターなどを使い、餌付いて慣れてきたら外してやれば良いでしょう。始めから大きな水槽の方が移動のリスクが無いので有利です。

    Q: 移動のコツはありますか?
    A: 先ず袋ですが、半端な袋ですと穴があきます。厚さ0.1mmぐらいの勿論透明な、1.2m×60cmで150円とかの袋がホームセンター等で売られていますのでそれを用意します。体長が40cmを越えているならば袋は二重にしたほうが良いでしょう。準備として、袋の口を外へ1cm程折り返して、そこに針金を通しておきます。針金が外れない様に折り返しを固定しますが、アロワナを入れたらその針金はすぐに外しますから固定はセロテープ等でラフにしておきます。針金を通す目的は袋の口を□の形にするためです。なぜそんなことをするかと言うと、やってみればわかりますが袋そのままで水槽中に入れても口が潰れてなかなかアロワナを入れられないものです。あと、袋ごと入れられる大きさの衣装ケースがあると便利です。
     さて、移動に先立ち水を抜きます。体高の2倍程度が良いところでしょうか?抜く理由は、逃げ場を減らすことと、暴れてジャンプされたときに水面が低いと水槽の外へ飛び出される確率を低くできるからです。次に口を□の形にした袋を入れます。尻尾側から入れようとしても上手くいきませんから、徐々に徐々に近付けて、頭が袋に入ったらすばやく袋全体を移動させて全身を入れます。入ったら袋の口を絞りながら針金を抜き取ります。適当に水を抜いて、抜きすぎて水が少ないと跳ね回る様に暴れます、出すときは応援を頼みましょう。一人で持ち上げるのは失敗の元です。出したら袋ごと(口は絞ったまま)衣装ケースに入れます。ケースにコロがついていると移動が楽です。
     水槽に奥行きがないと袋を出す時に苦労します。水槽のスケールアップは早めにやってあげたほうが良いですね。

    Q: オーバーフロー管の空気の巻き込み音を小さくする方法はないですか?
    A: 外管に蓋をして、そこから、あるいオーバーフロー管部でリターンの排水をしている場合はそのリターン管からでもよいですが、ビニールの紐を垂らすと、水がそこまでつたって落ちるようになるので捲き込み音を減らすことができます。ただ、あまり格好の良い物ではありません。(^.^;

    Q: 床下の補強工事は必要でしょうか?
    A: 在来工法では根太のある/なしで強度がかなり変わります。ツーバイフォーでは壁際は強いですが部屋の中央に向かって弱くなります。また工法名が同じでも実際には業者によりまちまちの様なので、確実なところとしては「建築した業者に相談する」ことをお勧めします。ちなみに、床を剥がしてコンクリートを打って束立てて、、、という工事でだいたい十数万円といったところだそうです。この先数十年の安全を買うと思えばそんなに高い買い物ではないでしょう。

    Q: 2階に置きたいんですが、、、
    A: 雑誌にH鋼で補強して3トン弱の水槽を設置した例が載っていましたが、工事費80万円だそうです。トンまでいかない水槽ならばもっと安くできるのでしょうが、まずは業者に相談したほうが良いですよ。

    Q: マンションの2階に住んでいますが、万一の時の水漏れが心配です。何か保険はあるのでしょうか?
    A: 真のアクアリストは1階に住まねばなりません。 … と、ばかりも言ってられませんので、備えはしておきましょう。2階以上に水槽を設置して一番の心配は水漏れが発生した場合に階下へ与える損害だと思います。そのような事態に対しては損害保険の「個人賠償責任保険」や所謂「マンション保険」に対応してくれるものがあります。ただし保険のタイプによっては「水漏れにも適用」としてあっても実は水道管の破損であるとか火災時の消火活動における水漏れにしか適用されず、水槽の破損等は非適用の場合もあり得ます。必ず「鑑賞魚水槽の事故に起因する水漏れで階下に与えた損害に対して適用される」か否かを確認しましょう。

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    < 水質 >

    Q: 混泳させているせいか、すぐにpHが下がってしまいます。サンゴ砂を入れたほうが良いでしょうか?
    A: pHの低下に水換えが追いつかない原因として考えられるのは・水の絶対量が足りない(=水槽が小さい)・濾材が足りない・濾過槽が汚れている ということです。まず原因を確定してその対策をとりましょう。また、サンゴ砂の使用は見かけ上pHが安定して、かえって水質の悪化(硝酸イオンの蓄積、硬度の増加)を見逃すことが考えられます。サンゴ砂よりはいわゆる「新水垂れ流し方式」の導入を検討してみてください。

    Q: 我が家ではpHがなかなか下がってくれないのですが、どうしたらよいですか?
    A: 濾材にpHを上げるものを使っていないのならば、水道水のpHが高いことが考えられます。その場合は溜め水水槽を用意して一旦そこに水を張り、ピートを入れて水を廻しエアレーションをします。一週間廻した水で週に一回換水することで、8に近かったpHが7前後をキープするようになり、餌食いも良くなったという報告があります。ただし水が茶色くなるのは覚悟してください。

    Q: こまめに水換えしているのですが、硝酸塩濃度がなかなか低くなりません。
    A: 硝酸塩は、飲料水の基準値は10mg/lなのですが、上回っている場合も少なくないようです。特にマンションなどでタンク式の給水をしている場合、タンクの洗浄が不十分だと上昇します。一度水道水の硝酸塩濃度を測ってみては如何でしょうか?元の水道水よりも高くなっていなければ良いとも言えますし、さらに下げたい場合はイオン交換やROなどプレフィルター導入を考えてください。

    Q: 夏になってから水換えをすると調子を崩す感じがするのですが、、、
    A: 暑くなって食中毒が流行したりすると上水処理での塩素添加量を増やすために水質が変化していることがあります。水換えをして調子を崩すようならまず水道の水質を疑うべきかも知れません。

    Q: イオン交換すると、導電率は数十μで安定していますが、pHがいまいち安定してくれません。
    A: 導電率の低い水は緩衝力が小さいのでみかけのpHが不安定になるのはいたしかたありません。そうでなくとも、数十μという低い導電率の水に対して鑑賞魚用のpH計では正確な数値は期待できません。交換水自体のpHを論議するのはあまり意味が無く、あわててpH調整剤などを使う方がまずいです。pHはあくまで水質の一つの目安でしかありません、振り回されないよう気をつけてください。(もちろん重要な目安ではあります。)

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    < 病気・けが >

    Q: 買ってきたアロワナが餌を食べてくれません。
    A: 「ショップでは良く食べていたのに、家に来てから全く…」とか「せっかく広い水槽を用意してそちらに移したのに…」など、環境が変わると一時的な拒食になるのは良く聞く話です。長い例では数ヶ月に渡って拒食したということも聞きますが、死に至るまで食べないということはありませんので、食べ始めてくれる日を待ちましょう。なお、食べないからといって餌を水槽に入れっぱなしにしておくのは良くありません。

    Q: 塩浴はどんな時にどの程度の濃さで行えば良いのですか?
    A: 外傷や炎症性の疾患に対して行うと効果がある場合が多いです。目の白濁やスレ傷に綿のようなものが着いた時に様子見で行ってみるのも手です。濃度としては0.2〜0.5%で、最大でも0.7%を越さない量にします。(100リットルに100gで0.1%になります。)
     なお、塩を投入すると濾過バクテリアもダメージを受けます。この点は特に留意して下さい。

    Q: 目垂れしたら直りませんか?
    A: まず、目垂れは病気ではありません。このことは認識しておいてください。
     手術で直す方法があることはあるようです。目垂れ個体は目の上の裏側に脂肪が溜まって目を押し出しているらしく、そこの脂肪をピンセットでかき出してしまうのがその手術方法だそうです。かなりハイリスクですね。
     目垂れの原因は色々と言われていますが、決定的な要因はわかっていないようです。狭い水槽で飼育された個体に垂れているのが多いようですので運動不足が怪しいかもしれません。リスクを冒して手術して直ったとしても、また同じ環境で飼育を続けると再発する可能性が高いと思われます。

    Q: 夜中に電灯をつけたら目垂れしていました。大丈夫でしょうか?
    A: 数分で元に戻りましたか?それならば心配要らないです。冗談で「熟睡の証」などという人も居ます。なるならないは個体差があるようで、混泳水槽では報告がありません。水槽内という外敵の居ない状況で育ったから見られる現象であるなら熟睡と言うのもあながち冗談では無いかもしれませんね。

    Q: 鰓が捲れてきてしまいました。切らないと直りませんか?
    A: 水中フィルターを追加して水槽内に水流をつける様にして、2/5の水換えを毎日、半月ほど続けたら直ったと言う例があります。目垂れと同じく飼育環境に何らかの問題が有るために発生したと考えられますから、その点を改善しないと再発の恐れがあるでしょう。

    Q: 鰓めくれがひどく水流では治らないようなので手術しようと思うのですが、どうすればよいでしょうか?
    A: 手術には麻酔が必要です。麻酔のリスクを避けるために20度ぐらいまで水温を下げて動きを鈍くして行えばよいと言う人もいるかもしれませんが、そちらの方が危険だと思われます。
     ピンセットとなるべく良く切れるはさみを用意しておきます。麻酔が効いたところで鰓をピンセットで挟んで広げておき、はさみを入れます。軽くカールしているぐらいであれば縦に6箇所くらい切れ目を入れて短冊状にすれば充分ですが、鰓の内部が見えるほどに症状が進んでいるようであれば鰓蓋の固い部分に沿って軟らかい部分を1mmぐらい残す程度で全て切除します。
     おそらく想像しているよりエラを切るのは硬いです。焦って手が震えたりしますし、早くしないと死んでしまう気がして更に焦りを増したりしますので、なるべく誰かもう1人にアロワナを持ってもらって鰓が固定された状態で落ち着いて行ってください。
     なお、麻酔については次項をご覧下さい。

    Q: 麻酔の行い方を教えて下さい。
    A: 手術の2日前くらいから餌を抜きます。これは吐いたりするのを防止するためです。当日はまずビニール袋でアロワナを掬うわけですが、袋に入れる水量で麻酔の効きが変わるので、体長の1.5倍の袋で体高の2.5倍の水量を目安とします。田辺のFA100の場合45cmの個体で2〜3ccと言ったところが適量となると思いますが、薬が古かったり水量が多いと更に薬が要りますし、個体の活性で効きが異なります。効かせ過ぎると死にますので、前述の量の薬を紙コップに入れて飼育水で20倍以上に希釈して、目分量で2/3入れて様子を見て、効きが悪いのなら全量入れます。ここでのポイントは必ず希釈することと袋の底からビニールを揉むようにして水を混ぜることです。
     5分程度でアロワナが引っくり返るので、その後口とエラ以外が動かなくなったら(だいたい2分後くらい)ビニールの水ごと洗面器か発泡ケースに移して手術をします。手術時間は5分以内を心掛けて下さい。ただし急ぐあまりタオルで包んで押さえるようなことをすると粘膜が傷つきその後の感染症を招きかねませんのでできれば手伝いの人を頼んで素手で行った方がよいでしょう。
     無事手術が終了したら素早く元の水槽に入れます。(水ごとでなく個体だけ。)フラフラなりに泳げばそれで良いですが、引っくり返ったまま下に沈むようでしたら上部フィルターの排水口や内部フィルター等の水流のあるところに連れて行き、口を開けてエラから水が流れるのを確認しながら数分間魚をキープ後、そっと魚を放します。これで大体泳ぎ始めるはずです。
     なおFA100の入手はアロワナ専門店に問い合わせて見てください。

    Q: いかり虫が付着しだしました。塩を入れましたが効果がありません。
    A: 雌親(寄生するほう)は汽水程度の塩には抵抗力があり死にません。市販の「錨虫用」とされるリフィッシュやマゾテン等の有機リン系殺虫剤は成虫と卵には効果が無く、アロワナには強すぎる薬なので使用してはいけません。駆除の方法としては以下の二通りありますが、投薬に関しては耐性に個体差もありますので慎重に行って下さい。
    1.水温を上げ、プランクトンネットで幼生を濾し採る : 錨虫は交接後に雄はまもなく死に雌は魚体に寄生して3〜4週間の間に十数回産卵して死にます。つまり、交接前の幼生を除去できれば1月ほどで一掃できます。プランクトンネットは入手の問題がありましたが、最近では雑誌の広告で小売りされているのをみることがあります。ネットはオーバーフロー管の排水口のように必ず水が通る所に設置して、目詰まりがないようにこまめに交換・掃除します。水温をあげるのは産卵の周期を早め成虫の死亡を早めるためです。薬を使わないので比較的安全な方法といえますが、根気が必要です。
    2.投薬する : 「三共デミリン」という農薬が有ります。本来はウジ虫やボウフラの防除に使われる脱皮阻害剤ですが、錨虫の場合成虫にも効果が有ります。水温は25度ぐらいに下げます。120cm水槽ならば耳かき1杯ぐらい(粉薬です)だと思います。4〜5日で成虫が溶けるようにいなくなります。薬は農協で購入できると思いますが(印鑑が必要)、ほんの少ししか使わないので、錦鯉を扱っている行き付けの店があればそこで使っているかもしれないので、相談して分けてもらうのが良いと思います。鯉に使用する量の半分以下で試してみて下さい。

    Q: 数ミリの白いくねくねした虫が突然大発生してしまいました。何か薬を入れたほうが良いでしょうか?
    A: それはミズミミズかと思われます。見た目が気持ち悪いですが、無害です。ミズミミズは普段から濾過槽にいたりしますが、掃除をサボって濾過槽の汚れがひどくなると脱出を試みて、特に上部濾過槽の場合だと流されて本水槽へ落ちてくるために突然大量発生したように見えます。濾過槽の掃除をずっとしていないとか、数日前に餌をやりすぎたとかいう憶えはないですか?ミズミミズの発生は水質悪化の警告とも言えますので、ともかく水換えをしましょう。水換えを続けるうちにいなくなります。

    Q: 夜に蓋へ突進して頭をぶつけるようで、朝見ると少し傷がついています。何か対策はないでしょうか?
    A: 原因が3つ考えられます。
     1)水槽が狭いので脱出を試みている。 ― これは水槽を大きくしてやるしかないですね。水槽の隅で頭を上下に振るような動作を繰り返していたらかなり怪しい状態です。そのまま飼育を続けると目垂れから鰓めくれへと進行する危険があります。
     2)上部濾過槽の排水パイプの角にぶつけている。 ― パイプを外してビニールを垂らしてみてはどうでしょうか?水面下まで垂らせば落下時の水音も消えます。(空気の巻き込みもなくなるのでエアレーションを忘れずに。)
     3)急に暗くなって驚いている。 ― 消灯直後にゴンゴンやっているならこれが一番怪しいでしょう。多灯式なら一灯づつ時間を空けて消すとか、水槽の照明は消しても部屋の明りは暫く付けたままにしておく等を試してみてください。

    Q: 頭部に小さい穴のようなものが出来てしまいました。ぶつけてできた傷ともちがうようです。しばらくして頭の皮がぼろぼろという感じになってきています。どうすればよいですか?
    A: アンモニア濃度が高いとそのような症状がでることがあります。1/2水換えをして、水温を33度に上げ、コップ1杯ほどの塩を入れて、あとは定期的に水換えを繰り返しながら様子をみていたところ2ヶ月ぐらいかかって回復した例が有ります。

    Q: ヘッドダウンとは何ですか?
    A: アロワナが浮き袋の中に細菌性の炎症を起こし自分の力で調整が出来なくなり頭を下向きにして泳ぐ症状です。幼魚期に起こりやすい病気です。代表的な治療方法は、水槽の水深をアロワナの体高と同じにして水温を33度に保ち0.15%の塩を入れ酸欠にならないようにして治療することで、初期の症状であれば完治も期待できますが、3ヶ月くらいは覚悟してください。

    Q: 尾鰭に小さな綿のようなポツポツが付き、糸のようなものを引いているのですが?
    A: ツリガネムシに寄生されている可能性が大きそうです。ツリガネムシは鰭や鱗のエッジに寄生し(綿かぶりとはその点で違います)、魚体に対して吸血等の直接的悪さをすることはないようですが、鑑賞的問題は生じます。取り敢えず0.3%程度の塩浴で収まればよいのですが、なかなかしつこく再発を繰り返すことが多いようです。マラカイトグリーン等の色素系薬が効果ありますが、濃度には注意が必要です。(多くとも規定量の半分以下で。)

    Q: 頭部に数ミリの水ぶくれのようなものが出来てしまいました。
    A: 淡いピンク色の出来物であればそれほど心配することはありません。にきびみたいなもので、5〜6mmぐらいまで大きくなるかもしれませんがそのうち潰れて無くなると思います。特に塩の投入などはする必要ないですが、水質の悪化から発生している可能性が大ですので、無くなるまでは1/5〜1/4程度の水換えを行ってください。

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    < 餌 >

    Q: コオロギを買ってきても共食いで直ぐに減ってしまうのですが、、、
    A: ストックケースが小さくて、餌や水が無いと共食いがおきます。大きなケース(例えば衣装ケース)にシェルターとなるものを入れて、餌と水飲み場(湿らせた土など)を与えてやりましょう。共食いの原因は餌不足よりも水不足です。

    Q: コオロギの足はもいでから与えるべきなのですか?
    A: アロワナの体長が20cmを越えていればそんな必要も無いと思います。エビの角の場合は取ってからの方が良さそうです。

    Q: コオロギの繁殖方法は?
    A: 暖かく湿った環境を用意すれば周年繁殖可能です。少し深めの衣装ケースに黒土等を2〜3cm敷いて、乾いたら霧吹きなどで水を与えやや湿った程度を保つ様にします。温度は25〜30度、冬期の暖房としては犬用のパネルヒーターが便利です。シェルターとして新聞紙やダンボール、トイレットペーパーの芯、卵の紙パックなどを入れ、汚れたら交換してやります。餌は金魚や鯉の餌が安くて便利です。孵化したての幼虫には小鳥のスリ餌が良いでしょう。餌は湿ると腐りやすいので、素焼きの陶器などコオロギが登れる器に入れて与えます。孵化から2〜3ヶ月で成虫になります。

    Q: コオロギの臭いと音は何とかなりませんか?
    A: なんともなりません。(^^; 慣れるか我慢するしかないです。どうしても嫌ならば、鳴かず臭いも比較的少ないジャンボワームに切り替えてみるのも一手です。ただ、ジャンボワームの嗜好性は相当強い様で、そればかり与えると人工餌どころかコオロギさえも見向きもしなくなることがありますので注意して下さい。

    Q: ミルワームの繁殖方法は?
    A: コオロギと同じく少し深めの衣装ケースを用意します。餌は小麦の籾殻(「ふすま」あるいは「ウィートブラン」の名で農協等で牛や馬の飼料として売られている)をメインとします。1袋30kgで千円にも満たない程度の価格です。衣裳ケースにふすまを数pほど敷き詰め、水分補給のために野菜を与えて下さい。動物性蛋白質も大事です(煮干とか鰹節など)。やがて蛹(ちょっと外見が気持ち悪い)になり、成虫になったら別にして交尾をさせます。
     注意点としては、スーパーワーム(Zoophoba morio)は鳥の餌などとして売られているいわゆる普通のミルワーム(Tenebrio molitor)とは別種で低温に弱く15度以上の環境が必要であり、ライフサイクルが長いのでかなり気長に繁殖する必要があることです。また流通しているもののなかには蛹化阻害性のホルモンを添加している場合があり、そのような場合では繁殖は無理です。

    Q: 人工餌をなかなか食べてくれないのですが、良い方法はないですか?
    A: 人工餌に慣らすには絶食しかありません。絶食のさせかたは諸説ありますが、幼魚のうちに慣らせておかないと無理かもしれません。取敢ず咥えてみるがすぐ吐き出す、と言うレベルは一応餌と認識しているがマズいので食べない状態だと思います。見向きもしないのは木の葉などの餌以外のものと思っているのでしょう。絶食の前にいつもの餌(生餌)以外にも餌があると言うことを認知させる必要があります。もしクリルを食べるなら人工餌に持っていける可能性は高いと思います。軽い餌抜きを繰り返しながら人工餌を取敢ず咥えるまでいけば絶食に踏み切れるでしょう。いつもの餌を欲しがるアロワナを見るのは結構つらいものですが、絶食中は我慢比べです。与えて食べなければすぐ取り出しましょう。水質の劣化を防ぐためだけでなく、与えた人工餌は食べ物でないという概念を生じさせないためです。絶食の期間は、少なくとも1週間は覚悟してください。1ヶ月かかったという例もざらです。

    Q: 金魚を餌にするとサイアミナーゼの害があると聞きましたが、他の魚は大丈夫ですか?
    A: チアミナーゼ(あるいはサイアミナーゼ)はビタミンB1を分解してチアゾール部を遊離する酵素のことで、貝類・甲殻類(エビ・カニ)・淡水魚の内臓に含まれ金魚特有のものというわけではありません。とはいえ種類毎に含有量の差はあるようで、金魚とワカサギに多いと言う話を聞いたことがありますが、単食させなければそれほど気にすることも無いと思われます。

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    < その他 >

    Q: 購入時に印鑑が必要というのは本当ですか?
    A: 正しくは「購入後に押印した書類を提出する必要がある」です。
     アジアアロワナには1匹毎に「財団法人 自然環境研究センター」発行の「国際希少野生動植物種登録票」(俗にCITES証明書などとも言われる)が付いているのは御存知のことと思います。同センターでは登録票の所有者(=個体の所有者)を管理していますから、個体を購入したら30日以内にセンターへ「譲受け等届出書」を提出しなければなりません。この届出書に捺印が必要です。
     購入時に印鑑は必要ありません。書類には旧所有者の記入欄もあるので、購入時にはショップで記入してもらった書類を受け取り、自宅で必要事項を記入して日本自然環境研究センターに郵送します。提出は新所有者(つまり買った人)が行うものですから、提出はショップに代行してもらわず自分で行いましょう。
     個人売買等で書類が必要となった場合は日本自然環境研究センターに問い合わせれば入手できます。また購入時の話とは違いますが、幸いにして繁殖に成功した場合、繁殖個体にも登録票を発行してもらう必要がありますのでこの場合も日本自然環境研究センターに問い合わせて下さい。
    (問い合わせ先:(財)自然環境研究センター CITES管理事業部 〒110-8676 東京都台東区下谷3-10-10、 TEL:(03)5824-0953 )

    Q: 個体が死亡した場合に登録票は返す必要があると聞きましたが?
    A: 生体の死後30日以内に「財団法人 日本自然環境研究センター」へ返納の義務が有ります。怠ると30万円以下の罰金だとのことです。ご注意下さい。(言うまでも無いことですが、登録票単体の売買は違法行為です。)
     また、死亡した個体を剥製にする場合の方法は上記センターへ問い合わせて下さい。

    Q: 2匹で混泳は可能ですか?
    A: ギャラリーにも成功例はありますが、かなりレアであることを認識してください。喧嘩はつきものなので、2匹を同じ水槽に入れて片方の傷が深くなったら仕切りを付ける、様子を見て戻す、この繰り返しです。仲良く泳いでいても餌を与えた時や電気の明るさを変えた等で喧嘩を始めることがあるため、不断の監視が必要になります。

    Q: 3匹以上なら大丈夫ですか?
    A: 絶対という方法はありません。が、餌に魚類を与えないようにして飼育を行い、魚を攻撃する癖をつけないようしておくと成功しやすいようです。特に人工飼料で育った龍魚はおとなしい傾向が見られるようです。大きさについては、色々な本には大きさを揃えるように書いてありますが必ずしもそうとばかりは言えず、大きさが違う方が魚にとって力の違いが分かって大きな魚は小さな魚の相手をしないことが多いようです。(小さいほうの気が強く、突っかかって行く場合はその限りではありません。)
     アロワナ同士の混泳を決行する時は、一番小さい個体を先に混泳水槽で飼育して水槽に慣れさせておき、大きな個体を後から一度に入れて1晩中照明をつけておいて環境の変化を認識させたほうがいいようです。
     本などで「混泳は5匹以上で」という記述を見ますが、確かにそのぐらいで混泳を始めたほうが成功の確率は高いようです。ただし、当然ながら個体数が増える分だけ大きな水槽と大きな濾過設備が必要になります。

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